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一般財団法人日本車椅子シーティング財団について
一般財団法人日本車椅子シーティング財団は、2013年に設立された「シーティングで自立支援と介護軽減を実現する議員連盟」の活動から、シーティング議連の趣旨を継承して我が国でのさらなるシーティングの普及、活用を目指して2016年2月に設立された財団法人です。
車椅子シーティング(wheelchair seating and positioning)とは、使用する方に合わせて適切な車椅子を選択し、最適な状態に設定・調整するための理論と技術です。適切な姿勢保持による二次障害の予防と残存機能の最大限の発揮を目的としています。快適性の提供と褥瘡予防はそのために不可欠であり、シーティングで解決すべき課題でもあります。適切なシーティングが提供された結果として、車椅子使用者の自立度が向上し、介護軽減が可能になります。対象となるのは重度障害者だけでなく、軽度、アクティブ、アスリートも含めた障害児から、成人障害者、高齢者までのすべての車椅子使用者です。変形や褥瘡等が生じてから導入するのでなく、予防の段階から活用することが強く推奨され、すべての車椅子使用者に不可欠な技術として世界30数カ国で活用されている理論と技術です。
車いす使用者になっても外出して元気に活動している日本の高齢者や障害者の数は、欧米よりはるかに少なく、その大きな理由は車椅子の違いにあります。日本では未だ「車椅子は患者運搬の道具」と考えられがちで、欧米のように車椅子に快適性や機能性を求め、個人の状態やニーズに合わせ、自立支援を促すシーティングの認知度や、その普及は他の先進諸国と比べ、極めて低いのが現状です。
日本車椅子シーティング財団では、世界のシーティングの中心である国際シーティングシンポジウム(ISS)により世界中で活用されている世界標準のシーティング理論と技術を日本に広め、その活用を広める活動を進めてまいります。超高齢化社会の我が国の未来にはシーティングが不可欠であり、適切なシーティングによって小児から高齢者まで、軽度から重度障害者まですべての車椅子使用者が二次障害を予防して、それぞれの残存機能を最大限に発揮し、快適に長時間活動することが可能になります。車椅子使用者の自立と介護軽減を実現することがシーティング議員連盟と当財団の目的です。その実現に向けて活動して参ります。